Aloha kākou ! E komo mai !
皆さまご機嫌いかがですか? カウアイ島在住 の Kanako です!
時は遡り、2020年の5月のお話。
お腹の調子が良くないと言っていた夫。いつものことだと思っていたのに、数日経っても良くならず、仕事へも行けないほど。
流石に心配で、病院へ行ったら?と言っても「大丈夫」の一言。
1週間して病院へ連れて行ってと本人から頼まれ、病院で判明したのは、まさかの盲腸破裂。
即入院・緊急手術となりました。
結局、なんと夫は4度の手術を受け、約2週間ICUで過ごすことになりました。
今回は、そんな緊迫した体験と、実際にかかったアメリカの医療費をまとめます。


受診と診断
頑なに病院を拒否していた夫。それもそのはず。
アメリカあるあるだと思うんですが、病院代が高いので、市販薬で様子を見ることが多いんです。
日本だとちょっと体調が悪いとすぐ病院へ行っていたので、お互いに理解し難い、まさに文化の違い。
1週間経ってから病院へ連れてってと言われたときは、正直「行けって言った時は行かなかったのに、今さら?」とイライラ。
結局その日は、救急外来の玄関先で車から降ろして、私はそのまま家に帰りました(笑)
ところがその後すぐに、電話の着信。
夫の声は落ち着いていましたが、内容を聞いてびっくり。「今から手術することになった。」
そのまま入院、そして緊急手術へ。
この電話の時点では、何が原因で手術なのか分からなかったのですが、とりあえずドクターからの電話を待つことにしました。
(そして受付まで着いて行かなかったことを少しだけ後悔)
緊急手術と入院生活のスタート
手術が終わり、ドクターから残されていた留守番電話を聞いてまたまたびっくり!
電話で告げられていたのは「His appendix was ruptured.」——盲腸が破裂していました。
(その時になって初めて、夫がどれほど危険な状態だったのかを知りました。)
そして、ドクターに無事に手術は成功したよと聞かされたのでホッとしたのを覚えています。

盲腸(虫垂炎)には、急性虫垂炎と慢性虫垂炎の2種類があるそうです。
急性虫垂炎は、強い痛みが突然現れ、24時間以内にどんどん悪化していくタイプ。
一方で、慢性虫垂炎は今回の夫のように、じわじわと痛みが続き、数日から数週間かけて症状が進行するタイプだと言われています。
痛みが軽いからと放置すると、炎症が悪化し、破裂に至るケースもあるそうです。
(今回夫に起きてしまったのはこのケース)
回復の兆し
翌日から早速、肺炎回避のための呼吸トレーニングや、歩行トレーニングを始めた夫。食事も少しずつとれるようになっていたのですっかり安心していました。
と言うのも私、以前から決まっていた子供と日本への一時帰国の予定があったんです!
しかも夫の手術の2日後からなんと2ヶ月!
ドクターからも「順調に回復しています」と言われ、夫の体調も安定してきたため、義両親とも相談のうえ「行ってきて大丈夫」と背中を押されたので、私と子どもたちは予定通り日本へ出発することにしました。
まさか日本到着の翌日に、あんな電話を受けるとは思いもせず——
再手術からのICU
日本に到着して、ようやく一息ついた翌日のこと。義父から電話がかかってきました。
「もう一度、手術をすることになったよ。」
その言葉を聞いた瞬間、目の前が真っ白に。え?あんなに回復していたのに——?
(ドクターも無事手術が成功したって言ってなかったっけ?!)
なんでも、盲腸破裂時に腸に傷が付き、便が漏れ出していると。
そう、腹膜炎です。
簡単に説明すると、綺麗にしなきゃいけない傷口に菌が付着し、お腹の中で炎症を起こしているとのこと。
夫はさらに手術を繰り返し、なんと合計4回の手術を受けました。
しかもお腹を開けたまま、1日経過観察をしていたそう。びっくり!
手術の際、腹膜炎がかなり進行していたため、お腹の中を洗浄し、その日は縫い合わせずに様子を見ることになったらしいのです。
感染が残っている状態で閉じてしまう方がリスクをともなうようで、こうして“開けたまま管理する”方法が取られることもあると、後から聞きました。
強い麻酔と鎮静薬で眠ったような状態のまま、呼吸や体の状態を24時間体制でチェックしてもらっていたそうです。
炎症が落ち着くのを待って、再度手術をしてお腹を閉じる——そんな慎重な治療が行われていました。

どうして、こんなときに日本へ来ちゃったんやろう。そう繰り返し自問自答していました。
すぐにでも飛んで帰りたかったけれど、航空券の変更も簡単にはできず、義両親から「私たちがついているから」と言われても、不安は消えませんでした。
そして、ふと我に返る私。
4回手術にICU…一体いくら支払わなければならないんだろうと。
(こんな時にこんな事を考えないといけないのもアメリカあるある)
夫の退院と私の帰国
結局、取り直した飛行機のチケットの関係で日本には3週間ほどの滞在となりました。
当初2ヶ月いるはずだった予定を大幅に短縮し、急遽アメリカへ帰国。
もし、このまま会えなくなったとしたら——
私は日本へ来たことを一生後悔するだろう。
そう、思いながら過ごす日本滞在でした。
帰国後、夫を見て、思わず言葉を失いました。
顔も体も一回りどころか二回り小さくなっていて、体重は約20キロも減っていました。
それだけならまだしも、長期間寝たきりだったことで、お尻には痛々しい床ずれ(とこずれ)ができていたんです。
ベッドから起き上がるのも、歩くのも大変で、食事も少しずつしか取れない状態。
何より真っ直ぐ立てないので、杖を付いてしか歩けませんでした。
(まるでお爺さんを介護しているかのような気持ちになりました。)
「生きていてくれた」ことに感謝しつつも、長期間の強い薬の投薬によって失われた記憶、何度も同じ事を繰り返して言う、はっきり喋れないなど、私の知っているいつもの夫ではありませんでした。
この時は本当に辛かった!会話するのが苦痛で仕方なかった。
床ずれのケア、そしてフィジカルセラピー(日本で言うリハビリ)の小さな一歩一歩が、私たちのいつもの日常を取り戻していく道のりだったように思います。
請求額に驚愕
4度の手術とICU入院を経て、ようやく退院。
けれど、そこで待っていたのはもうひとつの現実——医療費の請求でした。
明細を見た瞬間、やっぱり!と思いつつもびっくり。

合計金額は、日本円でおよそ4300万円でした。
これがアメリカの医療費の現実です。
幸いにも夫の勤務先の保険で大部分がカバーされたので、自己負担額は日本円でおよそ50万円ほどですみました。
まとめ
アメリカの医療費は本当に高いです。
実際に、医療費が払えずに破産してしまう人も少なくありません。
だからこそ、今回の夫のように体調を崩しても「もう少し様子を見よう」と自宅で我慢してしまう人が多いのが現実です。
でも、今回の出来事を通して、私たちは強く感じました。
「お金よりも、命のほうがずっと大事」と。
夫と私は、これからは少しでも“いつもと違う”と思ったら、迷わず病院へ行こうねと約束しました。
それにしても、4度も手術を受けることになるなんて、あの時は夢にも思いませんでした。
アメリカの医療費の現実——伝わりましたでしょうか?
それでは皆さま素敵な1日を!また次の記事でお会いしましょう!
Mahalo nui loa ! A hui hou !


